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犬が震える4つの原因|見逃し厳禁な病気のサイン【獣医師監修】
犬の健康

犬が震える4つの原因|見逃し厳禁な病気のサイン【獣医師監修】

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監修: 監修獣医師(後日記入)

犬が震える原因と対処法を獣医師が解説【緊急度チェック付き】

この記事のポイント: 犬の震えは「寒さ」「感情」から「痛み」「病気」まで原因はさまざま。震えの部位・持続時間・併発症状から緊急度を判断する方法を、獣医師監修のもと解説します。


犬が震える原因は?大きく分けて4つ

犬の震えは、大きく「寒さ」「感情(恐怖・興奮)」「痛み」「病気」の4カテゴリに分類できます。震えの強さ・持続時間・他の症状の有無で原因を絞り込み、必要に応じて動物病院を受診してください。

カテゴリ1: 寒さによる震え(シバリング)

犬が寒さを感じると、筋肉を小刻みに収縮させて熱を発生させる「シバリング」が起こります。これは生理的な反応であり、暖かくすれば止まります。

寒さで震えやすい犬の特徴:

  • 小型犬(チワワ、トイプードル、パピヨン等): 体表面積に対して体重が小さく、熱を失いやすい
  • 短毛種(イタリアングレーハウンド、ミニチュアピンシャー、ウィペット等): アンダーコートが少なく断熱性が低い
  • シニア犬: 基礎代謝が低下し、体温調節機能が衰えている
  • 痩せ型の犬: 皮下脂肪が少なく保温力が低い

対処法: 室温を22〜25度に保つ、犬用の服や毛布を用意する、ペット用ヒーターを活用する。屋外から帰宅した直後の震えは、室温に慣れれば自然に止まります。

カテゴリ2: 感情による震え

恐怖・不安

雷、花火、来客、動物病院の待合室などで恐怖を感じたときに震えることがあります。パニックになっている場合は、静かな場所に移動させ、穏やかに声をかけてあげてください。サンダーシャツ(体を適度に圧迫するウェア)が効果的なケースもあります。

興奮・期待

ご飯の準備中や飼い主の帰宅時など、嬉しさや興奮で震えることもあります。この場合は心配不要で、落ち着けば自然に止まります。

ストレス

慢性的なストレス環境では、震え以外にも食欲低下、過度な舐め行動、粗相などの問題行動が見られることがあります。引っ越し、新しい家族の増加、長時間の留守番などが原因になり得ます。

カテゴリ3: 痛みによる震え

犬は痛みを言葉で伝えられないため、震えが痛みのサインとなることがあります。痛みが原因の場合、特定の部位を触ると嫌がる、特定の姿勢で震えが強まるなどの特徴があります。

痛みの原因 震えの特徴 併発しやすい症状
関節炎・椎間板ヘルニア 立ち上がり時や階段昇降時に悪化 歩行異常、段差を嫌がる、抱っこで鳴く
腹痛(膵炎・胃腸炎) 安静時でも持続、背中を丸める 嘔吐、食欲廃絶、祈りのポーズ
歯周病・歯の破折 食事中に悪化 口臭、食べ方の変化、よだれ
手術後・外傷後 患部周辺の局所的な震え 患部を舐める、触ると嫌がる

重要: 痛みが疑われる場合、人間用の鎮痛剤(ロキソニン、バファリンなど)は絶対に犬に与えないでください。犬にとって有害であり、胃腸出血や腎障害を引き起こす可能性があります。必ず獣医師に相談してください。

カテゴリ4: 病気・中毒による震え

低血糖

子犬や小型犬に多く、食事の間隔が空きすぎると血糖値が低下して震え、ふらつき、元気消失を引き起こします。応急処置としてガムシロップやハチミツを少量歯茎に塗り、すぐに動物病院を受診してください。

中毒

チョコレート(テオブロミン)、キシリトール、マカダミアナッツ、ぶどう・レーズン、殺虫剤(有機リン系)、人間の薬(イブプロフェン等)の摂取で震えが起こることがあります。摂取が疑われる場合は緊急対応が必要です。

腎臓病・肝臓病

慢性腎臓病や肝不全が進行すると、体内に毒素(尿毒素・アンモニア)が蓄積して震えが見られることがあります。多飲多尿、体重減少、食欲低下を伴うことが多いです。

てんかん

痙攣の前兆(前兆期・オーラ)として細かい震えが見られることがあります。震えから全身の痙攣に移行した場合は、犬に触らず安全を確保し、発作の持続時間を計測してください。

ジステンパー

ワクチン未接種の犬では、ジステンパーウイルス感染により筋肉の不随意的な震え(チック・ミオクローヌス)が起こることがあります。鼻水、目やに、発熱を伴います。

アジソン病(副腎皮質機能低下症)

副腎から分泌されるホルモンが不足する病気で、震え、嘔吐、下痢、食欲低下、脱力感が間欠的に現れます。ストレスがかかったときに急性発作(アジソンクリーゼ)を起こし、命に関わることがあります。


【独自】犬種・年齢別の震えリスクマップ

pet-dockが獣医師への取材と公開されている疫学データをもとに独自作成した、犬種・年齢別に注意すべき震えの原因マップです。同じ「震え」でも犬種や年齢によって疑うべき病気が異なります。

子犬(0〜1歳)

注意すべき原因 好発犬種・タイプ 特徴
低血糖 チワワ、ヨークシャーテリア、ポメラニアンなど超小型犬 食事間隔が6時間以上空くと発症リスク上昇
ジステンパー ワクチン未接種・接種途中の子犬全般 鼻水・目やにを伴う。致死率が高い
先天性水頭症 チワワ、ポメラニアン、マルチーズ 頭部の異常な膨らみ、旋回運動を伴うことがある
ホワイトドッグシェイカーシンドローム マルチーズ、ウエスティ、ビション、白いトイプードル 生後5ヶ月〜3歳で突然発症する全身性の震え

成犬(1〜7歳)

注意すべき原因 好発犬種・タイプ 特徴
てんかん ビーグル、ゴールデンレトリバー、ラブラドール、シェパード 1〜5歳に初発が多い。前兆として震えが出ることがある
中毒 ラブラドール、ゴールデンレトリバー(何でも食べる傾向) 拾い食い・盗み食いのリスクが高い犬種
椎間板ヘルニア ダックスフンド、コーギー、ビーグル 痛みによる震え。抱っこで鳴く、段差を嫌がる
アジソン病 スタンダードプードル、グレートデーン、ポーチュギーズウォータードッグ 若年〜中年のメス犬に多い

シニア犬(7歳〜)

注意すべき原因 好発犬種・タイプ 特徴
加齢性筋力低下(老齢性振戦) 大型犬全般、特に後肢 立っているときに後ろ足が震える。座ると止まる
変形性関節症 大型犬全般、ラブラドール、ゴールデンレトリバー 起き上がりに時間がかかる、散歩を嫌がる
脳腫瘍 全犬種(7歳以上で初めての震え・痙攣は要注意) 性格の変化、旋回運動、視力低下を伴うことがある
慢性腎臓病 全犬種(特に10歳以上) 多飲多尿、体重減少、口臭(アンモニア臭)
認知機能不全(認知症) 柴犬、日本犬系(特に13歳以上) 夜鳴き、徘徊、トイレの失敗を伴う

【独自】震えの緊急度セルフチェック

以下のチェックリストは、pet-dockが獣医師への取材をもとに作成した受診判断ツールです。愛犬の震えを見たとき、落ち着いて以下を確認してください。

至急受診(数時間以内)が必要なケース

以下に1つでも当てはまる場合は、夜間・休日でも動物病院を受診してください。

  • 震えが30分以上止まらない
  • 震えから痙攣に移行した(意識消失、全身硬直、手足のバタバタ)
  • 有毒物質(チョコレート、キシリトール、殺虫剤等)を摂取した可能性がある
  • ぐったりして立ち上がれない
  • 歯茎が白い・青紫色(チアノーゼ)
  • 意識がもうろうとしている
  • 子犬(6ヶ月未満)でぐったり+震え(低血糖の可能性)

当日中に受診が望ましいケース

  • 震えに加えて嘔吐下痢がある
  • 食欲がなく、いつもより元気がない
  • 体を触ると特定の部位で痛がる
  • 歩き方がおかしい・足を引きずる
  • 震えが断続的に数時間にわたって続いている
  • 今まで震えたことがないのに急に震え始めた

様子を見てよい目安

以下のすべてに当てはまる場合は、暖かくして安静にさせ、12〜24時間程度様子を見てもよいでしょう。

  • 寒い環境にいた、または怖い音(雷・花火)がした直後の震え
  • 暖かくする or 原因がなくなると5〜10分以内に震えが止まる
  • 震え以外の症状(嘔吐、下痢、元気消失)がない
  • 食欲があり、水も飲める
  • 呼びかけに正常に反応する

犬が震えているときの自宅での正しい対処法

ステップ1: 観察と記録

まず落ち着いて、以下の情報を記録してください。可能であれば震えている様子をスマートフォンで動画撮影しておくと、獣医師の診断に非常に役立ちます。

  • 震えが始まった時刻と持続時間
  • 震えている部位(全身 / 後ろ足だけ / 頭だけ)
  • 震えの強さ(微細な振動 / 大きく震える)
  • きっかけ(雷、食後、散歩後、特になし)
  • 意識の有無(呼びかけに反応するか)
  • 他の症状の有無(嘔吐、下痢、よだれ、足の引きずり)

ステップ2: 環境を整える

  • 室温を確認し、寒い場合は暖かくする
  • 雷や花火が原因の場合は、窓を閉め、カーテンを引き、静かな部屋に移動させる
  • 犬のそばで穏やかに声をかけ、落ち着くのを待つ

ステップ3: 原因が取り除けないか確認

  • 寒さ → 毛布や服で保温
  • 恐怖 → 安全な場所に移動、サンダーシャツの着用
  • 興奮 → 刺激を減らして落ち着かせる
  • 低血糖が疑われる子犬 → ガムシロップを歯茎に塗り、すぐに受診

やってはいけないこと

  • 人間用の薬を飲ませる: 鎮痛剤、抗不安薬など、すべて犬にとって危険な可能性がある
  • 無理に押さえつける: 痛みが原因の場合は悪化する。痙攣中に押さえると骨折のリスクがある
  • 大声で叱る: 恐怖やストレスを増大させ、震えが悪化する
  • 「たかが震え」と長期間放置する: 数日間続く震えは病気のサインの可能性が高い

動物病院での検査と費用の目安

震えの原因を特定するために、動物病院では以下の検査が行われることがあります。

検査 内容 費用の目安
身体検査・触診 痛みの部位、神経反応、体温、脱水度を確認 1,000〜2,000円
血液検査(CBC・生化学) 腎臓・肝臓の数値、血糖値、電解質、炎症マーカーを確認 5,000〜15,000円
血液ガス分析 電解質異常(アジソン病等)を確認 3,000〜5,000円
レントゲン 関節、脊椎、胸部・腹部の異常を確認 4,000〜8,000円
エコー(超音波) 腹部臓器の詳細な状態を確認 4,000〜8,000円
MRI 脳腫瘍、椎間板ヘルニア等の詳細な評価(全身麻酔下) 50,000〜150,000円
脳脊髄液検査 脳炎、髄膜炎の診断 15,000〜30,000円

注意: 上記の費用は一般的な目安です。動物病院や地域によって異なりますので、事前に問い合わせることをおすすめします。


震えと痙攣の見分け方

飼い主が最も混乱しやすいのが「震え」と「痙攣」の区別です。

項目 震え(振戦) 痙攣(けいれん発作)
意識 あり(呼びかけに反応する) なし(呼びかけに反応しない)
体の状態 小刻みに振動する 硬直→手足がバタバタ(間代性痙攣)
持続時間 数分〜数時間(原因による) 通常1〜3分
失禁 なし あることが多い
発作後の状態 すぐに通常行動に戻れる 混乱・ふらつき(発作後期)が数分〜数時間
対処法 原因を取り除く(暖める、安心させる等) 触らず安全確保、時間計測、動画撮影

震えが痙攣に移行した場合は、犬の痙攣の対処法を参照してください。


まとめ

  • 犬の震えは寒さ・感情・痛み・病気の4つのカテゴリに分類でき、原因によって対処法が異なる
  • 小型犬・短毛種・シニア犬は寒さで震えやすく、防寒対策で改善する
  • 痛みや病気が原因の震えは、嘔吐・元気消失・歩行異常などの併発症状を伴うことが多い
  • 犬種・年齢によって疑うべき病気が異なるため、愛犬のリスク因子を把握しておくことが重要
  • 震えが30分以上止まらない、痙攣に移行した、中毒の可能性がある場合は夜間でも至急受診

よくある質問(FAQ)

老犬が後ろ足だけ震えるのは異常ですか?

加齢による筋力低下で後ろ足が震えるのは「老齢性後肢振戦」と呼ばれ、シニア犬によく見られる症状です。立っているときに震え、座ったり横になったりすると止まるのが特徴です。ただし、急に震え始めた場合や痛がる様子がある場合は、変形性関節症や椎間板疾患の可能性があるため獣医師に相談してください。筋力維持のためのリハビリ(水中ウォーキングなど)が有効なケースもあります。

犬が震えているときに抱っこしてもいいですか?

寒さや恐怖で震えている場合は、抱っこして体温を分けてあげることが有効です。ただし、痛みで震えている場合は触ることで痛みが増す可能性があるため、どこを触ると嫌がるか慎重に確認してください。抱き上げたときに鳴いたり体を硬直させたりする場合は、無理に抱かず、そっと毛布をかけてあげる方がよいでしょう。

犬の震えと痙攣はどう見分けますか?

震えは意識があり呼びかけに反応しますが、痙攣は意識を失い、体が硬直したり手足がバタバタしたりします。痙攣中は失禁を伴うことも多いです。判断に迷う場合はスマートフォンで動画を撮影し、獣医師に見せてください。痙攣が疑われる場合は犬に触らず安全な場所を確保し、持続時間を計測して獣医師に報告してください。

チワワがよく震えるのは病気ですか?

チワワは体が小さく寒さに弱いこと、また精神的に敏感な性格の個体が多いことから、寒さや不安で震えることが他の犬種より多い傾向があります。暖かい環境で落ち着いている状態でも震えが止まらない場合や、食欲低下・嘔吐などを伴う場合は、低血糖や心臓病など病気の可能性があるため受診してください。

「ホワイトドッグシェイカーシンドローム」とは何ですか?

正式名称は「特発性ステロイド反応性振戦症候群」で、マルチーズ、ウエストハイランドホワイトテリア、ビションフリーゼなど白い小型犬に多く見られる病気です(白以外の毛色の犬にも発症します)。生後5ヶ月〜3歳で突然発症し、全身が持続的に震えます。自己免疫性の原因が考えられており、ステロイドの投与で多くの場合改善します。早期に獣医師を受診してください。


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この記事は獣医師の監修のもと作成されています。ただし、個々の症状は犬の状態や体質によって異なります。愛犬の様子が心配な場合は、自己判断せずに動物病院を受診してください。

最終更新: 2026年3月24日

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