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犬のCT・MRI検査の費用相場と検査の流れ【獣医師監修】
費用ガイド

犬のCT・MRI検査の費用相場と検査の流れ【獣医師監修】

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監修: pet-dock獣医師監修チーム

犬のCT・MRI検査の費用相場と検査の流れ【獣医師監修】

この記事のポイント: 犬のCT検査は30,000〜80,000円、MRI検査は50,000〜150,000円が相場です。どちらも全身麻酔が必要で、検査を受けられる施設は限られています。かかりつけ医からの紹介が基本的な受診ルートです。

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CTとMRIは何が違うの?

「精密検査が必要です」と獣医師に言われたとき、CTとMRIのどちらを受けるべきか迷う飼い主さんは多いです。それぞれ得意な領域が異なるため、検査の目的によって使い分けられます。

CT検査とMRI検査の基本比較

比較項目 CT検査 MRI検査
正式名称 コンピュータ断層撮影 磁気共鳴画像法
使用する技術 X線 磁場と電磁波
得意な領域 骨、肺、腹部臓器、血管 脳、脊髄、軟部組織、関節
検査時間 10〜30分 30〜90分
麻酔の必要性 全身麻酔が必要 全身麻酔が必要
画像の特徴 骨や空気のコントラストが鮮明 水分を含む組織の描出に優れる
費用相場 30,000〜80,000円 50,000〜150,000円
造影検査を行う場合 +10,000〜20,000円 +10,000〜20,000円

どちらの検査が選ばれるかの目安

疑われる疾患 推奨される検査 理由
椎間板ヘルニア MRI 脊髄と椎間板の状態を詳細に描出できる
脳腫瘍・てんかんの原因精査 MRI 脳の軟部組織の評価に優れる
肺の腫瘍・転移の確認 CT 肺の微小病変を検出しやすい
腹腔内腫瘍の範囲評価 CT 臓器全体を短時間で撮影できる
複雑骨折の手術計画 CT 骨の3D再構成で手術精度が上がる
鼻腔内の異常(慢性鼻炎等) CT 骨構造と軟部組織の両方を評価できる
関節疾患(十字靭帯断裂等) MRI 靭帯・軟骨・半月板を描出できる
門脈シャント CT(造影) 血管走行を正確に把握できる

犬のCT・MRI検査はどんなときに必要?

CT・MRI検査は、レントゲンや超音波検査では十分な情報が得られないときに行われる精密検査です。すべての病気で必要になるわけではありません。

CT検査が必要になる主なケース

  • 腫瘍の転移チェック: 肺や肝臓への転移がないかを全身スキャンで確認する
  • 複雑骨折の術前計画: 骨折の正確な位置と形状を3D画像で把握し、手術の精度を高める
  • 鼻腔内の疾患: 慢性的な鼻出血やくしゃみの原因を特定する
  • 門脈シャントの診断: 造影CTで異常な血管走行を特定する
  • 尿管結石の位置特定: 超音波では描出困難な小さな結石を検出する

MRI検査が必要になる主なケース

  • 椎間板ヘルニアの手術判断: 脊髄の圧迫度合いと手術適応の判断に必須
  • 脳疾患の精査: てんかん発作、旋回運動、斜頸など神経症状の原因を調べる
  • 関節内の損傷評価: 十字靭帯や半月板の状態を非侵襲的に評価する
  • 脊髄腫瘍の診断: 腫瘍の範囲と脊髄への影響を評価する

検査費用の詳細な内訳は?

CT・MRI検査の費用は「検査料だけ」ではありません。麻酔費用や事前検査など、トータルコストを把握しておくことが重要です。

CT検査の費用内訳

費用項目 金額の目安 備考
CT撮影料(1部位) 25,000〜50,000円 部位数が増えると加算
CT撮影料(全身) 50,000〜80,000円 転移チェック等
造影剤使用料 10,000〜20,000円 血管や腫瘍の描出に使用
全身麻酔料 15,000〜40,000円 体重による変動あり
事前血液検査 5,000〜15,000円 麻酔リスク評価のため
画像診断料(読影料) 5,000〜15,000円 専門医の診断料
合計の目安 50,000〜150,000円

MRI検査の費用内訳

費用項目 金額の目安 備考
MRI撮影料(1部位) 40,000〜80,000円 撮影時間が長いため高額
MRI撮影料(複数部位) 70,000〜120,000円 脳+脊髄など
造影剤使用料 10,000〜20,000円 ガドリニウム造影
全身麻酔料 20,000〜50,000円 長時間麻酔のため割増
事前血液検査 5,000〜15,000円 麻酔リスク評価のため
画像診断料(読影料) 10,000〜20,000円 神経専門医の診断料
合計の目安 80,000〜250,000円

体格による費用の変動

麻酔薬の使用量は体重に比例するため、大型犬は麻酔費用が高くなります。

体格 麻酔費用の目安 CT合計の目安 MRI合計の目安
小型犬(10kg未満) 15,000〜25,000円 50,000〜100,000円 80,000〜180,000円
中型犬(10〜25kg) 20,000〜35,000円 60,000〜120,000円 90,000〜200,000円
大型犬(25kg以上) 30,000〜50,000円 80,000〜150,000円 120,000〜250,000円

検査の流れはどうなっている?

初めてCT・MRI検査を受ける場合、当日の流れがわからないと不安になるものです。一般的な検査の流れを紹介します。

検査前の準備

  1. かかりつけ医からの紹介: CT・MRI検査は通常、かかりつけの動物病院から二次診療施設への紹介という形で行われます
  2. 事前の血液検査: 麻酔のリスク評価のため、肝機能・腎機能・血球数を事前に確認します
  3. 絶食: 検査前日の夜から絶食(通常12時間以上)。水は当日朝まで可の施設が多い

検査当日の流れ

時間の目安 内容
受付・問診 症状の経過、投薬中の薬、アレルギーの確認
術前検査 当日の体調確認、必要に応じて追加の血液検査
麻酔導入 静脈カテーテルから麻酔薬を投与
CT撮影(10〜30分) or MRI撮影(30〜90分) 撮影中は麻酔科医が呼吸・心拍を監視
麻酔からの覚醒 30分〜1時間で覚醒、状態を確認
結果説明 画像を見ながら獣医師が説明(当日または後日)
帰宅 当日帰宅が基本。状態によっては1泊入院

全身麻酔のリスクについて

犬のCT・MRI検査で最も飼い主が心配するのが全身麻酔のリスクです。健康な犬の麻酔関連死亡率は約0.05%(2,000頭に1頭)とされていますが、以下の条件に該当する場合はリスクが上昇します。

  • 心臓疾患がある犬
  • 重度の肝臓・腎臓疾患がある犬
  • 短頭種(フレンチブルドッグ、パグ等)
  • 高齢犬(12歳以上)
  • 重度の肥満

麻酔前の血液検査と身体検査で、獣医師がリスクを評価したうえで検査の可否を判断します。不安がある場合は事前に相談してください。


CT・MRI検査ができる動物病院はどう探す?

CT・MRI装置は高額(CT:数千万円〜、MRI:1億円前後)なため、一般的な動物病院には設置されていません。以下の施設で検査を受けるのが一般的です。

検査を受けられる施設の種類

施設の種類 特徴 探し方
大学付属動物病院 最先端の装置、専門医が在籍 全国に17校(国立・私立)。かかりつけ医からの紹介状が必要
二次診療施設(動物医療センター) CT・MRIの両方を備える施設が多い かかりつけ医からの紹介が基本ルート
CT/MRI専門の画像診断センター 撮影と読影に特化、スピーディ 都市部を中心に増加中
一般動物病院(大規模) CTを導入している病院が増加 ペットドックの病院検索で設備条件から検索

受診の流れ

  1. かかりつけ医に「CT/MRIが必要」と判断される
  2. かかりつけ医が二次診療施設に紹介状を書く
  3. 二次診療施設に予約を取る(1〜2週間待ちが一般的)
  4. 検査結果はかかりつけ医にも共有され、連携して治療方針を決定

ペット保険でCT・MRI検査は補償される?

CT・MRI検査は高額になるため、ペット保険の適用が気になるところです。

保険適用の一般的な条件

条件 補償されるケース 補償されないケース
検査の目的 病気・ケガの診断のための検査 健康診断・スクリーニング目的
加入時期 症状発症が保険加入後 加入前から存在していた疾患
待機期間 待機期間終了後の検査 待機期間中の検査
補償対象 検査料+麻酔料が一体の補償 保険会社により麻酔料の扱いが異なる

自己負担額のシミュレーション

MRI検査の合計が150,000円の場合を例にとります。

補償割合 保険金 自己負担額
70%補償プラン 105,000円 45,000円
50%補償プラン 75,000円 75,000円
補償なし 0円 150,000円

ただし、1日あたりの支払限度額や年間限度額を超える場合は全額が補償されないことがあります。検査前に保険会社に確認することをお勧めします。ペット保険が必要かどうかの判断基準も参考にしてください。


よくある質問(FAQ)

Q. かかりつけ医を通さずに直接CT/MRI検査を受けられますか?

A. 施設によっては飼い主が直接予約できるところもありますが、基本的にはかかりつけ医からの紹介が推奨されます。紹介状にはこれまでの診療経緯や検査結果が記載されており、効率的な検査と正確な診断につながります。

Q. 検査結果はどのくらいで出ますか?

A. CT検査は当日中に結果が出ることが多いです。MRI検査は画像の読影に時間がかかるため、当日に速報を伝えられた後、正式な読影レポートは数日〜1週間後になることがあります。

Q. 麻酔なしでCT/MRI検査はできませんか?

A. 人間と異なり、犬は「じっとしていてください」という指示に従えません。わずかな動きでも画像がブレて診断に使えなくなるため、全身麻酔は必須です。短時間のCT検査であっても例外ではありません。

Q. レントゲンだけでは不十分なのですか?

A. レントゲンは2次元の画像であるため、臓器の重なりや微小な病変を見逃す可能性があります。CT/MRIは断層画像(輪切り)で体内を詳細に観察でき、レントゲンでは得られない情報を提供します。ただし、すべてのケースでCT/MRIが必要というわけではなく、レントゲンと超音波で十分な場合も多くあります。


まとめ

犬のCT・MRI検査は、レントゲンや超音波検査では診断が難しい疾患を正確に評価するための精密検査です。CTは骨・肺・腹部臓器の評価に、MRIは脳・脊髄・関節の評価に優れています。

費用はCTで50,000〜150,000円、MRIで80,000〜250,000円が目安で、全身麻酔や事前検査の費用も含まれます。検査はかかりつけ医からの紹介で二次診療施設に受診するのが基本的なルートです。

高額な検査ではありますが、正確な診断は適切な治療方針の決定に直結します。費用面で不安がある場合は、ペット保険の活用や、獣医師に検査の優先度を相談してみてください。

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