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動物病院の血液検査の費用はいくら?検査項目と料金相場を解説
費用ガイド

動物病院の血液検査の費用はいくら?検査項目と料金相場を解説

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監修: pet-dock編集部

動物病院の血液検査の費用はいくら?検査項目と料金相場を解説

「血液検査をしましょう」と獣医師に言われたとき、「いくらかかるんだろう」と不安になった経験はありませんか。動物病院の血液検査は、ペットの健康状態を把握するための基本的かつ重要な検査です。

この記事では、血液検査の費用相場を検査種別ごとに詳しく解説し、各検査項目で何がわかるのか、どんなときに受けるべきかをまとめました。検査を受ける前に知っておきたい情報を網羅しています。


血液検査の費用相場【一覧表】

動物病院で行われる血液検査の費用相場を、検査の種類ごとにまとめました。

検査種別 費用相場 検査時間の目安
血球検査(CBC)のみ 1,500〜3,000円 約10分
生化学検査(基本項目) 3,000〜5,000円 約15分
生化学検査(詳細項目) 5,000〜10,000円 約15分
CBC + 生化学セット 5,000〜12,000円 約20分
甲状腺ホルモン検査 3,000〜6,000円 外注の場合2〜5日
副腎皮質ホルモン検査 5,000〜10,000円 外注の場合2〜5日
凝固系検査 3,000〜5,000円 約15分
血液型検査 3,000〜5,000円 約15分
CRP(炎症マーカー) 1,500〜3,000円 約10分

注意点: 上記はあくまで相場です。病院の設備(院内で検査できるか外注か)、地域、検査項目数によって費用は変動します。都市部の方がやや高い傾向があります。


血液検査の種類と検査項目

1. 血球検査(CBC: Complete Blood Count)

血液中の細胞成分を調べる検査です。院内で迅速に結果が出るため、多くの動物病院で初診時にも行われます。

検査項目 わかること
赤血球数(RBC) 貧血の有無、脱水
ヘマトクリット値(Ht/PCV) 貧血や脱水の程度
ヘモグロビン濃度(Hb) 酸素運搬能力
白血球数(WBC) 感染症・炎症の有無
白血球分類(好中球・リンパ球等) 感染の種類(細菌・ウイルス)、ストレス、アレルギー
血小板数(PLT) 出血しやすさ、止血機能

費用の目安: 1,500〜3,000円

2. 生化学検査(血液化学検査)

血液中の酵素や電解質を測定し、臓器の機能を評価する検査です。検査項目数によって費用が変わります。

基本項目(6〜12項目)

検査項目 略称 評価する臓器・機能
総タンパク TP 栄養状態、脱水
アルブミン ALB 肝機能、栄養状態
ALT(GPT) ALT 肝細胞の障害
AST(GOT) AST 肝臓・筋肉の障害
ALP ALP 肝臓・胆管・骨の異常
BUN(尿素窒素) BUN 腎機能
クレアチニン CRE 腎機能
血糖値 GLU 糖尿病、低血糖
総コレステロール T-CHO 脂質代謝、内分泌疾患
カルシウム Ca 副甲状腺機能、腫瘍
リン IP 腎機能、副甲状腺
電解質(Na/K/Cl) - 脱水、副腎疾患

費用の目安: 3,000〜5,000円

詳細項目(追加で測定されるもの)

検査項目 略称 評価する臓器・機能
GGT GGT 胆管系の異常
総ビリルビン T-BIL 黄疸、肝臓・胆道疾患
リパーゼ LIP 膵臓機能
アミラーゼ AMY 膵臓機能
SDMA SDMA 早期の腎機能低下(従来のCREより早期に検出可能)
犬膵特異的リパーゼ(Spec cPL) cPL 犬の膵炎
猫膵特異的リパーゼ(Spec fPL) fPL 猫の膵炎
フルクトサミン - 過去2〜3週間の平均血糖値

費用の目安: 5,000〜10,000円(基本項目含む)

3. ホルモン検査(内分泌検査)

甲状腺や副腎のホルモンを測定する検査です。シニアの犬猫で症状がある場合に実施されることが多い検査です。

検査項目 費用目安 対象となる疾患
甲状腺ホルモン(T4/fT4) 3,000〜6,000円 犬の甲状腺機能低下症、猫の甲状腺機能亢進症
コルチゾール 3,000〜5,000円 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
ACTH刺激試験 8,000〜15,000円 クッシング症候群、アジソン病

どんなときに血液検査を受けるべきか

必ず受けるべきタイミング

  • 健康診断(年1回、シニアは半年に1回): 早期発見のための定期スクリーニング
  • 手術前: 麻酔のリスク評価として術前血液検査が必須
  • 体調不良時: 嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失などの症状があるとき

受けたほうがよいタイミング

  • 新しくペットを迎えたとき: ベースラインデータの取得
  • 薬を長期服用しているとき: 肝機能・腎機能のモニタリング
  • シニア期に入ったとき(犬7歳〜、猫7歳〜): 加齢に伴う疾患の早期発見
  • 急激な体重変化があったとき: 内分泌疾患や内臓疾患の可能性

血液検査を受ける際の注意点

絶食が必要な場合がある

生化学検査を受ける場合、食後は血糖値や中性脂肪の値に影響が出るため、検査前8〜12時間の絶食が推奨されることがあります。ただし、水は飲んで問題ありません。事前に動物病院に確認してください。

検査結果の見方

血液検査の結果表には「基準値」が記載されています。基準値の範囲外であっても、わずかな逸脱であれば正常なこともあり、逆に基準値内でも前回からの変化が大きい場合は注意が必要です。数値だけで判断せず、必ず獣医師の説明を聞いてください。

院内検査と外注検査の違い

項目 院内検査 外注検査
結果が出るまで 10〜30分 2〜5日
検査項目数 限定的(一般的な項目) 多い(特殊検査も可能)
精度 十分に高い より精密
費用 やや高い場合がある 項目によっては安い

緊急時は院内検査のスピードが重要です。一方、詳しい検査や経過観察では外注検査の精度が活きてきます。


血液検査の費用を抑えるポイント

1. 健康診断パックを利用する

多くの動物病院では、健康診断キャンペーンとして血液検査+身体検査のセット料金を設定しています。個別に検査を受けるよりも割安になることが多いです。

2. 予防接種と同時に受ける

ワクチン接種やフィラリア予防薬の処方で来院した際に、あわせて血液検査を受けると、再診料が1回分で済みます。

3. ペット保険を活用する

血液検査が病気の診断・治療目的で行われた場合、ペット保険の補償対象になることが多いです。ただし、健康診断目的の血液検査は補償対象外のプランがほとんどなので、約款を確認してください。

関連記事: ペット保険の選び方ガイド


よくある質問(FAQ)

Q. 犬と猫で血液検査の費用は違いますか?

A. 基本的な検査費用は犬も猫も同程度です。ただし、猫の場合は甲状腺ホルモン検査(fT4)や腎臓マーカー(SDMA)を追加するケースが多く、トータルの費用がやや高くなることがあります。

Q. 血液検査だけ受けることはできますか?

A. はい、血液検査のみの受診も可能です。ただし、診察料(初診料または再診料)は別途かかります。

Q. 血液検査の結果はその日にわかりますか?

A. 院内で実施できる検査(CBC、一般的な生化学検査)であれば、通常10〜30分程度で結果が出ます。外注検査(ホルモン検査、特殊検査)は2〜5日かかるのが一般的です。

Q. 子犬・子猫でも血液検査は受けられますか?

A. はい、受けられます。ただし、子犬・子猫は成犬・成猫と基準値が異なる項目があるため、年齢を考慮した評価が必要です。避妊・去勢手術の前に術前検査として受けることが一般的です。

Q. 血液検査で「異常なし」でも病気の可能性はありますか?

A. あります。血液検査は万能ではなく、初期の腫瘍や一部の疾患は血液検査に反映されないことがあります。症状が続く場合は、画像検査(レントゲン、エコー)などの追加検査が必要になることもあります。


まとめ

動物病院の血液検査は、ペットの健康状態を客観的に把握するための基本的な検査です。

  • 血球検査(CBC)のみ: 1,500〜3,000円
  • 生化学検査のセット: 5,000〜12,000円
  • ホルモン検査を追加: さらに3,000〜6,000円
  • 年に1回の定期検査で早期発見・早期治療につなげることが最も経済的
  • 健康診断パックやペット保険の活用で費用を抑えられる

血液検査の費用は決して安くはありませんが、病気の早期発見につながれば、結果的に大きな治療費を節約できます。かかりつけの動物病院で、定期的に検査を受けることをおすすめします。

動物病院の費用全般について知りたい方は 動物病院の費用はいくら?診療内容別の料金相場を徹底解説 もあわせてご覧ください。

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※ 本記事の費用情報は、日本獣医師会の調査データおよび全国の動物病院の公開料金情報をもとに作成しています。実際の費用は病院や地域によって異なります。正確な費用は各動物病院にお問い合わせください。

※ 本記事は獣医師の監修を受けて作成しています。

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